盗まれるのは盗まれる方が悪い

時代による変化

さて、タイトルに掲げた価値観だがこれは一体どこの国の価値観だろうか?
答えは日本である。

現代社会においては盗みは犯罪というのが極常識的な認識であり、盗まれるのは盗まれる方が悪い等という意見は滅多に聞かないが、実は戦前の日本では盗まれるのは盗まれる方が悪いという考え方の方が主流である。

そのため、第二次世界大戦においては、燃料が足りなければ他の部隊から補給物資をくすねる、弾薬が足りなければ他の部隊から弾薬を盗んでくるというような行為は帝国軍の中で極日常的に行われている。

キリスト教的価値観の導入

この考え方は戦後のGHQ支配下において多少は改善したが、それでも日本人は比較的窃盗に対する罪の意識が低い民族である。
一時期万引というものが大流行したのも歴史的に見て日本人は窃盗に対する罪の意識が低いことが原因の一つにある。

価値観というのは時代が変わっても変わるし、国が変わっても変わる
ゆえに価値観とは常に相対的で流動的なものであるのだが意外とこの当たり前の事実を理解できていない人間は少なくない。

価値観の多様性を理解できないが故の悲劇

私が中小企業同友会の中で見かけた例としては「モンゴルに行って詐欺にあった」と憤っている人間がいたのだが、はっきりと言ってこれはこの経営者の方が圧倒的に悪い。

何故ならモンゴルではそもそも詐欺が悪いことだという価値観が存在しないからである。
郷に入っては郷に従え、When in rome do as the romans do.
外国人と商談する時には現地人の文化や価値観、宗教等を下調べしておくというのは基本中の基本である。
このケースはこれを怠っているのだからこれは明らかに日本人側が悪いと言う他無い。

私が常々語っている通り、中小企業の経営者のそのほとんどは考え方や価値観に幅がなく、視野狭窄症であるがゆえにこうしたトラブルが起きるのである。



会社の経営に必要な知識を体系的に整理して提供している講座の目次はこちらです。