宗教観は地理的要因に影響される

中世の世界観

カメの上にゾウが乗っていて、ゾウの上に地球がある、なんていうインドの宗教的な世界観は誰しも一度は見た事があるだろう。

他にも例を挙げると、仏教では世界は無限に続いているという価値観が中世では信じられていた。

しかしこれがイスラム教では世界は有限で閉じているという価値観である。

地理的要因

何故この様な差が生まれるのだろうか。

これは日本は山岳地帯だからである。

山岳地帯という事は世界は山という明確な境界によって区切られており、そしてその明確な境界たる山を超えて行けばその先には別の世界が広がっているという事を用意に想像できる。

ところが、これがイスラム圏だとイスラム圏は基本的に砂漠地帯である。
そして砂漠地帯というのは延々どこまで行ってもひたすら同じ景色ばかりが続き、そしてどこまでも果てしなく同じ景色ばかりが続いているが故に明確な境界というものを認識できず、明確な境界を認識できないがゆえに、むしろ世界は有限で閉じているという価値観になるのである。

天国の概念も地理に影響される

これは天国の概念にも顕著に現れる。
イスラム教で天国と言えば緑が沢山あって水がいっぱいあるというイメージだが、これは日本ならば極当たり前の環境である。

しかしイスラム圏は基本的に砂漠地帯であり、砂漠地帯は緑もなければ水も無い。

となれば、日本人にとっては極当たり前のことが砂漠の民にとってはまるで天国のような環境に感じるのは至極当然であろう。

豚肉食の禁止も地理的要因

イスラム教では豚肉を食す事が禁止されているが、これも理由は地理的要因が極めて大きい。
理由の一つに豚肉は食中毒を引き起こしやすいというのもあるが、それだけが理由では無い。

豚というのは大量に水を飲み、水の消費が激しい家畜なのである。
そしてイスラム圏は基本的に砂漠地帯であるため水は大事な希少資源である。
となれば、必然的にイスラム圏において豚の飼育というのは一種の自殺行為と言える。

豚の生態学的特徴は砂漠地帯で飼育するのに極めて適さない。

日本の寺も同じ

装飾品等も同じである。

仏教における寺では金色の装飾が多用されるが、この金色の装飾は中国の美的価値観が多分に含まれている。

何故なら仏教というのは発祥の地であるインドから直接的に日本に伝わってきたわけではなく、様々な地域を経由し、最後には中国から日本に伝わってきたからである。

そのため寺における装飾品は基本的に中国系の芸術がベースとなっている。

思想の発生には必ず原因がある

宗教というものはその宗教が誕生した地理的要因と深い関わりがある。
ゆえに、宗教的価値観のその本質を理解するためには地理の理解が必須だと言えるだろう。



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